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陸上競技の第66回沖縄選手権大会兼国民体育大会選考会が9日、県総合運動公園陸上競技場で開幕した。男子一般走り幅跳びで小森翔(名桜大AC)が追い風参考ながら大会記録を上回る7メートル55で優勝した。女子一般400メートルリレーは中部商高A(比屋根愛夏、岩永梨沙、具志堅美織、砂川ゆり)が46秒93で頂点に立った。
◆風捉え大飛翔 小森、目標の東京五輪へ第一歩
その名の通り、風に乗って空を翔(と)んだ。男子一般走り幅跳びは、2・4メートルの追い風を味方に付けた小森翔(名桜大AC)が大会記録を3センチ上回る7メートル55の大ジャンプで頂点に立った。「追い風参考だったが、自己ベストを超えられたのは大きな経験になる」と力を込めた。
大会前から調子が良く「ベストを出せるかもしれない」という予感があった。1本目、強い風を背中で感じながら助走を始めると、ぐんぐん加速。その勢いのまま飛び出すと、いきなり大会記録超えを果たした。
小森は「踏み切りがうまくいかず、失敗だった」と反省したが、ほかの選手にも同じ風が吹く中で風を捉える技術の高さを見せた。
しかしこの着地の際に自身のスパイクで左手を切り、出血。その後は「貧血気味になってしまい、調子が出なかった」と記録を伸ばせなかった。「こういう自己管理の部分も含めてもっと成長しなくては」と気を引き締めた。
23歳の小森は5年後の東京オリンピック出場を目標に掲げ、働きながら競技を続ける。決して楽な道のりでないことは分かっている。「小さいころからずっと五輪を目指してきた。そのためにもまずは(追い風なしで)自己記録を更新して8月の九州選手権で優勝したい」と一歩一歩、前へ進む。(荒井良平)