非戦のための報道を 那覇で「戦没新聞人」慰霊の集い


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
献花する報道関係者ら=17日午前、那覇市若狭の旭ケ丘公園

 新聞労連沖縄地連などは17日、沖縄戦で亡くなった新聞記者14人の名前が刻まれた「戦没新聞人の碑」がある那覇市若狭の旭ケ丘公園内で慰霊の集いを開催した。県内外の報道関係者ら約150人が非戦のための報道の誓いを新たにした。
 新聞労連沖縄地連の来間信也委員長が「戦争のために二度とペンを執らないという新聞人の覚悟が問われている。刻銘された新聞人には、新聞の使命を全うしたい思いと裏腹に戦意高揚に協力せざるを得なかった理不尽な状況があった。招いた結果を受け止め、次世代へ教訓として伝えていくことが私たちにできることだ」とあいさつした。

 遺族を代表し毎日新聞記者だった故下瀬豊さんの次女永田栄子さん(69)=長崎市=があいさつ。「何の罪もないのにどうして殺されなければならなかったのか。戦争は決してあってはならない」と声を詰まらせた。
 県内2紙や沖縄に拠点を置く全国紙、通信社の支局長が来賓として参加。琉球新報社の玻名城泰山常務は「この島、この国を二度と戦場にせず、平和を守るためにこそペンを執り、カメラを回すのが報道機関の責務だ」と話した。
 同沖縄地連と県マスコミ労協、民放労連沖縄地連の3者が主催した。協賛に沖縄タイムス社と琉球新報社が加わった。