「はるかのひまわり」種採取 伊江、2小学校が体験授業


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理科を担当する山城卓也教諭(中央)からヒマワリの種の説明を受ける児童=18日、伊江村の古堅農園・フラワーガーデン

 【伊江】植物を観察することなどを狙いとする理科の授業で、伊江村立西小学校(佐次田誠校長)の3年生17人は18日、同村東江上にある古堅農園・フラワーガーデン(古堅潔代表)を訪れ、同園に咲く花や「はるかのひまわり」「ヘンシンひまわり」などを見学した。

 理科を担当する山城卓也教諭が同校に赴任する前の小学校で、阪神・淡路大震災時で復興のシンボルとなった「はるかのひまわり」を題材に道徳の授業をした経験があり、そのヒマワリが同園にあることを知り、今回の授業に取り入れた。
 3年生は、同園のムギワラギク(帝王貝細工)など色とりどりの花を両手に花道を歩き、多種類の植物を観察した。花の周りを飛ぶチョウや青虫などの自然にも触れた。
 「はるかのひまわり」を見学した3年生は、同園の古堅直子さんの指導で枯れたヒマワリの花から種を採取する体験をした。直径約20センチの大きな花からは約1500個もの種が採れた。
 ワインレッド色の「ヘンシンひまわり」を見た島袋一惺(いっせい)君は「こんなヒマワリがあるんだ」と不思議そうに観察し、「はるかのひまわりは(全部)家族だ」と話した。初めてヒマワリの種を採取したという林來愛(ここあ)さんは「毎年種ができて、命がつながっている」と感想を述べた。
 3年生は「はるかのひまわり」を通して命の大切さなどを学び、同校正面玄関前にこの種を植える予定だ。
 村立伊江小学校3年生も同日、同園を訪れて同様の体験をした。
(中川廣江通信員)