バレー・西原が男女優勝 県高校総体第4日


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女子決勝リーグ 西原―那覇 最終セットで21点目のスパイクを決める西原の我那覇夏美=2日、豊見城市民体育館(普久原裕南撮影)

 県高校総合体育大会は2日、県内各地で10競技を行い、バスケットボール男子は小禄が2年連続4度目、女子は那覇が3年連続4度目の頂点に立った。バレーボールは男女とも西原が制し、男子は6年連続21度目、女子は7年連続7度目。

ハンドボール男子は興南が11年連続27度目、女子は那覇西が2年ぶり9度目の優勝を飾った。陸上では女子3000メートルを宮城野乃香(那覇)が10分20秒89で制し、1500メートルと2冠した。卓球団体はコザが男女とも制し、男子は7年ぶり11度目、女子は3年連続14度目の栄冠を手にした。

◆最後にエースの底力/女子西原
 全国総体出場に懸ける気合が空回りし、女子西原は苦しんだ。那覇を迎えた決勝リーグ最終戦、緊張で硬くなり、得意のコンビバレーが機能不全に陥って第1セットを落とす。何とか次を奪い返して雌雄を決する第3セット、那覇にまた突き放されかけた9―14の場面で、川田学監督は「万事休す」と感じていた。セッター上山琴夏の身体にも異変が起きていた。
 3日前の練習で左手首の靱帯(じんたい)を損傷した上山は「最後だから出たかった。最初は痛みで上げる自信がなく、みんなが意地で合わせて打ってくれた」。強烈なスパイクで揺さぶりをかける那覇の大宜見実歩や幸喜一菜の猛攻に、かみ合わない歯車。絶体絶命の最終盤、「みんなで拾って(球を)絶対私に持って来い」と耐え抜いたエース我那覇夏美の右腕が突如、相手コートを襲う。
 ボールをたたきつけブロックに負けない執念の強打を連発した我那覇が、第3セットの最後の10点にほぼ絡んだ。その気迫は最後の1点をサービスエースでもぎ取った。県総体での課題を反省しつつ、九州や全国総体に向けて「初戦からしっかりと全員のコンビバレーをつくっていく」と決意する。上山も「恩返しのトスを上げる」と仲間に誓う。(石井恭子)