三中生の足跡を紹介 やんばる戦争展、宜保さん体験語る


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沖縄戦の記憶を語る宜保榮治郎さん=20日、名護博物館

 【名護】名護博物館の戦後70年企画展「名護・やんばるの戦争展-沖縄県立第三中学校の戦争」(主催・名護博物館、市教育委員会文化課)が名護市東江の名護博物館ギャラリーで開かれている。

県立第三中学の生徒たちの体験を中心に、北部の沖縄戦に関する資料や写真を展示している。
 関連企画の講演会が20日、催された。「軍国少年が見たやんばるの沖縄戦 イクサの記憶」と題して沖縄戦当時、屋部国民学校5年生だった宜保榮治郎さん(81)=那覇市、名護市文化財保存調査員=が体験を語った。
 宜保さんは資料を基に解説を交えながら、空襲から避難した自身の経験や収容された時の気持ちを語った。「戦後20年は怖くて、母や姉が米兵に追い掛けられる夢を見ていた」と話した。平和教育について「戦争は人間が人間を殺すことだ。それを繰り返し次世代に伝えることが大事だ」と訴えた。
 入場無料、7月5日まで。月曜休館。問い合わせは名護博物館(電話)0980(53)1342。