姉妹でソフトボール記録員 斉藤、島袋さん 大会をサポート


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ソフトボールの記録員として大会を支え続ける斉藤初奈さん(左)と島袋優香さん=沖縄市

 双子の姉妹の斉藤初奈さん(30)と島袋優香さん(30)が、ソフトボールの記録員(スコアラー)として県内大会を陰でサポートしている。20歳で記録員を始めて10年近くのキャリアを持っており「試合を見ていない人にも内容を正確に伝えられるスコアラーの仕事はすごく楽しい」と笑顔を輝かせる。

 読谷村出身で中学からソフトボールを始めた。妹の優香さんが投手、姉の初奈さんが捕手として、中学時代からバッテリーを組んできた。「お互いに言葉を交わさなくても気持ちが分かる。ずっと一緒に過ごしてきたから」と息はぴったりだった。読谷中学で県大会準優勝と実績を残し、嘉手納高校では新人大会や春季大会で栄冠を手にした。
 高校卒業後も「ソフトボールに関わりたい」と思った初奈さんが、優香さんに声を掛けて記録員の活動を始めた。中学時代のコーチから記録の記入方法を教わっていた初奈さんは「自分で書いてみたかった」と興味を持っていた。一方の優香さんは「最初は記号ばかりで分からなかった」と苦笑い。独学で記入方法を習得するうちに「楽しくなってきた」と言う。
 2人が記録員として印象に残っている大会は、2010年に県内で開催された美ら島総体だ。高校時代は全国総体の出場経験がなく「大会の雰囲気を味わいながら記録を付けられることがうれしかった」と懐かしむ。
 現在は県高校総体から一般、シニアまで幅広い大会で記録を付けている。現役選手としてプレーを続ける優香さんは「選手の気持ちもすごく分かる」と同じ目線で試合を眺める。現在は競技を休んでいる初奈さんは「プレーができなくても記録を付けることで楽しさを味わえる」と話す。そして「これからも2人で一緒に頑張りたい」と語り、共に熱戦を記録し続ける決意を示した。(平安太一)