小禄・福田が完封 夏の甲子園県大会第4日


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小禄―豊見城 要所を締めて完封勝利を手にした小禄の福田陵(手前)。捕手・譜久村允生=27日、宜野湾市立野球場(又吉康秀撮影)

 第97回全国高校野球選手権沖縄大会第4日は27日、北谷公園野球場などで1回戦4試合を行い、県春季大会ベスト8の小禄が同4位の豊見城を3―0で破った。県秋季大会優勝の中部商は向陽を3―0で下した。そのほか読谷、沖縄水産が勝ち進んだ。第5日の28日は1回戦4試合を行い、2回戦に進出するチームが出そろう。

◆ピンチ抑え好機に着実 小禄・福田
 1点を与えたくない場面でピンチを切り抜け、1点が欲しい場面で好機をものにする。小禄が堅実な野球で春季大会ベスト4の豊見城を撃破した。野原潤一監督は「九回まで粘れて後半の1点を全員で取れた」と選手たちをたたえた。
 先発のマウンドは背番号3の福田陵に託された。春季大会はエースナンバーを背負っており、野原監督は「春に結果を残していて練習試合でもいい投球をしていた」と評価する。一方の福田は「最近はファーストの練習ばかりやっていたので緊張した」と振り返る。
 初回を3人で終え、先頭に二塁打を浴びた二回は野手の好守備もあって得点を許さなかった。「打たれても守ると言われて楽に投げられた」とバックに感謝する。五回に右のふくらはぎがけいれんしたが、「ベンチで処置をして痛みはなかった」。スライダーもさえ渡り、1死二塁のピンチを背負った七回は連続三振で切り抜けた。
 2点を先制した三回以降は追加点を奪えなかった打線は八回に奮起した。山城太誠が二塁打で出塁すると、福田の中前打で貴重な1点をつかみ取った。山城は「福田がよく打ってくれた。チーム全体で取った1点だ」と喜んだ。
 次戦でぶつかるコザも強豪だが、福田は「変化球でしっかりとかわしたい」と確かな自信を胸に立ち向かうつもりだ。(平安太一)

◇きのうの結果
▽1回戦
読谷 7―2 那覇工
中部商 3―0 向陽
小禄 3―0 豊見城
沖水 9―8 昭薬付

◇きょうの試合
▽1回戦
【北谷】9時
球陽―具志川商
宜野座―真和志
【宜野湾】9時
那覇国際―西原
南部農林―南部工