県議会与党、自民報道圧力に抗議表明へ


この記事を書いた人 アバター画像 琉球新報社

 沖縄県議会与党の5会派は、安倍晋三首相に近い自民党若手議員の勉強会に参加した議員や作家の百田尚樹氏が県内2紙に圧力をかける発言をした問題を受け、抗議の意思を示す方向で検討を進めることが分かった。

会派代表者会議を29日に開いて抗議決議や声明などを含め、どのような形で意思を表明するのか議論する。
 県議会与党の社民護憲、県民ネット、共産党、社大党、うまんちゅの会の代表者が29日に会議を開き、意見交換する。沖縄の基地問題の歴史に関する事実誤認の発言内容や自民党が勉強会の代表を務める木原稔党青年局長が27日に更迭され、役職停止処分を受けたことも踏まえ、県議会としての対応を議論する。
 百田氏の発言をめぐっては県議会の与党会派が本紙取材に対し「沖縄の基地の歴史をわざとゆがめて発言したと疑いたくなる」(社民護憲・仲宗根悟氏)、「事実をねじ曲げた発言で、正確な歴史を伝える必要がある」(県民ネット・奥平一夫氏)などと批判の声を上げ、中立会派も疑問視していた。
 さらに自民党県連の具志孝助幹事長も取材に対し「あれだけ著名な人が自民党の勉強会の場で普天間飛行場に関して事実誤認の発言をしたり、沖縄2紙を『つぶした方がいい』と述べたりするのは適切さを欠く。党に迷惑が掛かる話でもある」と苦言を呈していた。