宜野座、投手戦制す 夏の甲子園県大会第5日


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宜野座―真和志 完封で勝利をもたらした宜野座先発の玉城楓=28日、北谷公園野球場(屋嘉部長将撮影)

 第97回全国高校野球選手権沖縄大会第5日は28日、北谷公園野球場などで1回戦残り4試合を行い、前回大会でベスト4まで勝ち上がった宜野座は真和志との接戦を2―0で制して2回戦に駒を進めた。

那覇国際は序盤に試合の主導権を握り、2投手で継投して5―1で西原を破った。具志川商は同点で迎えた七回に勝ち越して6―4で球陽を振り切った。南部工は四回から打線がつながり、10―0で南部農林に五回コールド勝ちした。大会第6日の7月4日から2回戦が始まり、シード校の興南などが登場する。

◆玉城、援護信じ完封
 宜野座・玉城楓と真和志・前原信王。両投手が互いに譲らぬまま、試合は終盤へ突入していった。玉城は「どきどきしたが、ゼロに抑えていればいつか点を取ってくれる」と援護を信じて投げ続けた。
 試合が動いたのは七回。先頭の与那元が二塁打で出ると、続く岸本恭里はバントヒットでチャンスを広げる。岸本が盗塁を決めて無死二、三塁。打席の玉城は「ヒットでかえしてやる」と闘志を燃やした。
 第1打席で詰まらされ「今度はタイミングを早く取ろうと思った」。思い切り振ると、左翼への大きな飛球。犠牲フライには十分だった。1番佐久田来樹も適時三塁打で続き、この回2点を奪った。
 「これで楽になった」と玉城。この日は「低めにボールが集まった」とまとまっていた。前半は力強い直球とツーシームで押し、四回までに6奪三振を奪ったが「直球が狙われている」と感じた五回以降、スライダー主体に切り替えたことも奏功。124球で真和志打線をシャットアウトした。
 玉城、佐久田を含め先発のうち6人が2年生。仲間大樹監督は「(夏4強の)去年のチームよりも実力は上」とそのポテンシャルを認める。3年の主将阿波根昌時は「2、3年関係なくチームワークが取れている。全力で甲子園を目指したい」とノーシードからの快進撃を誓った。(荒井良平)

<きのうの結果>
▽1回戦
具志川商 6―4 球陽
宜野座 2―0 真和志
那覇国際 5―1 西原
南部工 10―0 南部農林(五回コールド)

<7月4日の試合>
▽2回戦
【セルスタ】9時
南風原―那覇
沖尚―那覇商
沖縄工―首里東
【宜野湾】9時
八重山―浦添
北山―那覇西
【北谷】9時
興南―石川
北中城―美来工科
前原―普天間