比嘉 ユースフライ級王者 タイの選手に7回KO勝ち


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 ボクシングのWBC世界ユースフライ級王座決定戦が24日にタイ・バンコクで行われ、比嘉大吾(宮古工高出、白井・具志堅スポーツ)がコンファーCPフレッシュマート(タイ)に7回KO勝ちしてチャンピオンベルトを手にした。

 比嘉は1回から果敢に攻め続けたが、途中の判定では相手にリードされた。7回に猛攻を仕掛け、2回のダウンを奪って試合を決めた。

◆完全アウェー「がむしゃら」/比嘉、途中判定覆す
 比嘉大吾はKOだけを狙っていた。タイで行われた王座戦。対戦したのはタイの選手。完全アウェーの中で「判定に持ち込まれたら絶対に不利だと思った」。観客を黙らせるほどの完勝を目指してリングに上がった。
 1回から相手を圧倒した。上下を効果的に攻めて、「効いている」と手応えをつかんでいた。しかし、6回までに公開された途中判定は全て相手が上回っていた。「これも世界の闘いだ」と自分に言い聞かせると、江藤光喜(本部町出身、北部農林高―白井・具志堅スポーツ)やセコンドが「KOで勝とう」と背中を押した。
 「がむしゃらに攻めた」という7回に、左ボディーや右ストレートが決まり、最初のダウンを奪った。相手が立ち上がると、連打を浴びせてマットに沈めた。「もう立ち上がらないでほしいと願っていた」と笑う。
 王者の証明であるベルトを手にして「日本から来たメンバーが支えてくれたおかげ」と感謝を込める。そして「もっと上に行くために1戦1戦を勝つだけです」とさらなる高みを見据えた。