大城(豊見城)62キロ級4位 近畿総体第6日


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重量挙げ62キロ級 ジャークで122キロを成功させガッツポーズする大城良太(豊見城)=2日、兵庫県明石中央体育会館(大城周子撮影)

 【近畿総体取材班】全国高校総合体育大会「君が創る近畿総体」第6日は2日、近畿2府4県で行われ、県勢は9競技に出場した。ボクシングの準決勝に臨んだフライ級の大湾硫斗(美来工科)とライト級の玉城康平(沖縄水産)はともに判定で敗れて3位だった。

重量挙げは62キロ級の大城良太(豊見城)が4位入賞した。空手男子個人形の島袋佑哉(コザ)は準々決勝で敗れ4強入りはならなかった。テニス団体女子の沖縄尚学は初戦の2回戦を勝ち上がってベスト16に入り、ハンドボール女子の那覇西も1回戦を突破した。ソフトテニスは小牧万里波・宮平莉奈組(名護)が4回戦に進んだが、日没のため中断され3日に持ち越しとなった。

◆伏兵 チャンス生かす/果敢に挑戦、県3位が躍進
 有力選手の失敗などで混戦となった62キロ級。2年生の伏兵がチャンスを逃さなかった。4位に入った大城良太(豊見城)は県3位からの躍進に「初めての全国大会でいけるところまでいけてうれしい」。気の優しそうな笑顔ではにかんだ。
 最初のスナッチは3回目で自己タイの98キロを成功させて4位。ジャークは2回目に公式戦の自己ベストを7キロ上回る122キロを挙げた後、3位以内を狙って125キロを選択。頭上に差し上げられず失敗に終わったが、果敢に挑戦した結果で本人も「もう体力がなかった」と課題を受け止めた。
 昨年11月に肋骨(ろっこつ)を疲労骨折し、ジャークの練習が約4カ月間できなかった。苦しい期間を耐え、スクワットなど下半身の強化に取り組んだことで安定感を手にした。166センチと特段体格が大きいわけではない。今春から豊見城高で指導する大城隆三監督は「気分の乗せ方がうまい」と言い、全国総体に向けメリハリの付け方を練習から意識してきた成果を発揮した。
 中学時代は野球部で外野手。元五輪選手の平良朝治氏は伯父で、ほかにも重量挙げで実績のある親族の活躍を幼いころから間近に見て「かっこよかった」と高校から本格的に競技を始めた。“ダークホース”ではなく期待の“サラブレッド”は「春の全国選抜大会では優勝したい」と目を輝かせた。(大城周子)