請舛、重量挙げ94キロ級準優勝 近畿総体第9日


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94キロ級 ジャークで145キロを成功し笑顔の請舛泰俊(沖縄工)=5日、兵庫県の明石中央体育会館(普久原裕南撮影)

 【近畿総体取材班】全国高校総合体育大会「君が創る近畿総体」第9日は5日、近畿2府3県であり、県勢は5競技に出場した。

重量挙げで94キロ級の請舛泰俊(沖縄工)がトータル259キロで準優勝した。請舛はジャークでも145キロを記録し1位だった。105キロ級では棚原幹善(同)が3位、上原大輝(同)が5位、屋富祖洸太(糸満)が7位に入り、105キロ超級では宮城昌義(沖縄工)が4位に入った。団体戦では沖縄工が2位に入った。
 テニス女子ダブルスではリュー理沙マリー・西里夏子組(沖縄尚学)が準々決勝を制しベスト4に駒を進めた。バレーボール男子の西原は決勝トーナメント3回戦で敗れ8強入りはならなかった。カヌーは男子カヤックフォアの沖縄水産など8種目で予選を突破し準決勝に進んだ。

◆安定ジャークで浮上
 バーベルを頭上に挙げるたび笑みがはじけた。94キロ級の請舛泰俊(沖縄工)からは、いま立っている大舞台が楽しくてたまらないという思いがよく伝わった。トータルで準優勝、ジャークでは金メダルを手にした3年生は「楽しんで悔いのないようやろうと思った」と汗を拭った。
 九州総体はあえて無理をせず2位で終え「全国で勝負」と照準を定めてきた。この日、最初のスナッチは3回目を失敗して5位。続くジャークは1度の失敗もなく着実に順位を上げた。「他の人の失敗を願うと自分の失敗につながる」。周りは気にせず、自分の試技に集中したことが好成績につながった。
 ジャークの安定感は、大会2週間前に法政大で参加した合宿が鍵になったという。バーベルを差し上げる動作の際、爪先で地面を蹴っていると指摘され「足裏全体で蹴るよう意識したら、バネとタイミングとパワーをうまく使ってぶれが少なくなった」。
 中学時代はハンドボール部に所属し、高校から重量挙げを始めた。脚力を持ち味に昨年の全国総体で8位、今春の全国選抜大会で3位と順調に力を伸ばし、今回の全国2位にたどり着いた。次に狙うは秋の国体で日本一だ。自信はあるかと問われ「もちろんです」。最後まで屈託のない笑顔だった。(大城周子)