FC琉球が県代表 サッカー天皇杯


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
後半45分、ドリブルで攻め込むFC琉球のFW富樫佑太(左から2人目)=12日、県総合運動公園陸上競技場(金城実倫撮影)

 サッカーの第95回天皇杯全日本選手権大会県予選決勝が12日、県総合運動公園陸上競技場で行われ、FC琉球が4―1で海邦銀行SCを下した。4年連続8度目の優勝を果たし、天皇杯本戦出場を決めた。

富山県代表と戦う1回戦は30日午後5時から、富山県総合運動公園陸上競技場で行う。前半24分、PKから海邦のFW島袋貴男に先制されるがその直後の26分、琉球のDF菊野太紀のシュートで同点に追い付いた。さらに前半終了間際の44分、MF屋宮大地からのパスを受けたFW富樫佑太がど真ん中からシュートを放ち、2―1と逆転した。琉球ペースで進んだ後半27分、MF屋宮による浮き球のパスをMF才藤龍治がシュートして3点目を入れた。ロスタイムの最終盤、MF富所悠がシュートで4点目を追加して終了した。

FC琉球
 4―1(2―1,2―0)
海邦銀行SC
▽得点者【琉】菊野、富樫、才藤、富所【海】島袋

◆控え組、存在アピール FC琉球
 前半24分、DF菊野太紀のハンドで海邦のPKとなり、FW島袋貴男に先制点を許した琉球。「何とかして取り返そう」と挑んだ菊野は2分後、MF田辺圭佑のコーナーキックからのこぼれ球を混戦の中でうまく拾いゴール左にシュート、同点に追い付いた。「今までベンチにも入ったことがない。何とかして結果を残さないといけなかった」
 前半終了間際の44分、2点目を決めたのは、これが今季初得点となったFW富樫佑太だ。「1―1で折り返すのはまずいと思った」。中央から縦に蹴るMF屋宮大地と目が合った。高めの相手ディフェンスラインを前に、スルーパスをしっかり捉え、ど真ん中から逆転弾を蹴り込んだ。「リーグではなかなかチャンスが与えられていない。狙っていこうと思った」
 琉球はリーグ戦に出ていないメンバーが多く出場し、存在をアピールする貴重な試合でもあった。薩川了洋監督は「やっと(レギュラー主体ではない)Bチームで決勝に臨めるようになってきた。アピールできたかどうかは選手自身が考えてほしい」。2回戦に進めばJ1の鹿島アントラーズが待つ。「しっかり準備して鹿島戦に行けるようにする。初戦の富山戦はしっかりベストメンバーで行く」と語った。(石井恭子)