大城一晟が全国V 全日本学生レスリング


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大城一晟

 レスリングの全日本学生選手権第4日が21日、東京の駒沢体育館であり、フリースタイル57キロ級の大城一晟(浦添工-国士舘大)が初優勝した。同97キロ級の志喜屋正明(同)は3位入賞。2年の大城は、昨年の同選手権で16強だった。4年生の志喜屋は19日のグレコローマンスタイル98キロ級初優勝に次ぐ入賞。

◆昨年16強、糧に
 「優勝しなければいけない」と挑んだフリースタイル57キロ級、2年の大城一晟(浦添工―国士舘大)が昨年の16強から大きく成長して初の頂点に立った。勝利を求めるあまり硬くなったという立ち上がりから準決勝までの5試合は、全て「納得がいかなかった」。しかし決勝では緊張がほぐれ、「あと一つ勝てば」というわくわく感で臨めたという。「日々の努力が実った。練習は裏切らない」
 決勝の相手、黒澤(早稲田大)には3月の大学団体リーグ戦で対戦し負けていたことから、雪辱の機会を待っていた。互いに研究する相手同士、粘り強い黒澤に
「ここで下がったら負ける」と挑んだ。リラックスした気持ちで「相手に入ったらすぐ処理と頭にたたき込み、マットに上がった」。2―3と劣勢の1ラウンドから、反撃ののろしを上げたのは2ラウンド。詰めては崩し、疲れの見え始めた相手との点差を逆に広げ、追い詰めて優勝をつかんだ。
 目指すは2020年の東京五輪だ。まずは9月の国体で「県に貢献できるよう、出るからには優勝を目指していく」と意欲を燃やす。優勝にも慢心せず「今まで通り自分に厳しく、練習に妥協しない心を忘れずに取り組んでいく」と決意を語った。