FC琉球6点快勝 サッカーJ3第27節


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
後半38分、ハットトリックを決めて喜ぶFC琉球のFW田中恵太=6日、県総合運動公園陸上競技場(屋嘉部長将撮影)

 サッカー明治安田J3のFC琉球は6日、Jリーグアンダー22(U22)選抜と第27節を戦い、FW田中恵太のハットトリック、FW中山悟志の2得点などで6―0とし、快勝を収めた。

 琉球は11勝5分け9敗で勝ち点38。順位は13チーム中5位で変わらない。
 前半8分、MF浅田大樹のロングパスに反応した田中恵がループシュートを決めて先制すると、攻撃陣が爆発。6得点を奪った。
 次戦は9日午後7時から、天皇杯2回戦で鹿島アントラーズと茨城県のカシマサッカースタジアムで対戦する。

(3)沖縄県(琉球3勝)
琉球 11勝5分け9敗(38)
6―0(3―0,3―0)
U―22 5勝6分け14敗(21)
▽得点者【琉】田中恵3(PK1)(9)中山2(5)富所(3)
▽観衆 673人

 【評】FC琉球がU22選抜を6得点で圧倒した。琉球は序盤から持ち味の細かいパスがつながり、左サイドを起点に主導権を握る。MF浅田のパスにFW田中恵が反応し、先制。その後も得点を重ね、田中恵はハットトリックを達成した。何度かあったピンチも守備陣が集中力を切らさず、守りきった。(荒井良平)

◆いい滑り出し
 薩川了洋監督(FC琉球)の話 内容的に納得できるような試合ではなかったが、前節・山口戦の大敗を取り戻せたことに関しては良かった。(各チームとの対戦が)3巡目に入って1試合目で勝ち点3取ってくれたことは感謝している。よく走ってくれた。(3巡目の)いい滑り出しできた。

◆メンタル課題
 高畠勉監督(U22選抜)の話 残念ながらスコア通りの内容。序盤、2点をミスから失った。ゲームの入りが悪く、もったいなかった。後半、システムを変えて奪えてチャンスもつくれたが(4失点目をきっかけに)ずるずると失点重ねてしまった。メンタル面が課題だ。

◆点取り屋田中 本領/得点ランク4位に
 前節のレノファ山口戦、0―5で敗れたうっぷんをゴールラッシュで晴らしたFC琉球。その主役はFW田中恵太だった。ハットトリックに加え、アシストも一つ記録し、U22選抜を相手に大暴れを見せた。
 リーグ戦9得点で得点ランク4位に躍り出た琉球の点取り屋は「自分は1人で点を取れるタイプじゃない。チームメートからいいアシストもらってるので(アシストを)返すプレーができたらチームがもっとうまく回っていく」と謙虚に喜んだ。
 前半8分、MF浅田大樹のロングパスを受けると「GKが前に来ていて自然に体が反応した」と右足の技有りループで1点目。同13分のPKは自らキッカーに名乗りを挙げ、ゴール左隅に狙い澄ましたシュートを突き刺した。
 さらには同35分、浅田とのコンビで左サイドを突破すると鋭いセンタリングを供給し、FW中山悟志のゴールを演出。前半の得点全てに絡み、3―0で折り返した。
 後半はチャンスを決めきれない場面もあったが、38分にヘディングを決めて自身待望の3得点目。田中恵は「3点取れて良かった」と喜びつつも「もっと決められたら良かった。J3上位とはまだ差がある」と反省。次のJ1鹿島戦へ「勝てば注目もされるし、モチベーションは上がる。相手の方がやりづらいはずだ」と闘志を燃やした。(荒井良平)