九州・有明海に生息するアサリの一部が、中国から持ち込まれた近縁の外来種と交雑し、両方の遺伝子を備えた雑種になった恐れのあることが、東京海洋大チームの調査で判明した。食べても健康に問題ないが、外来の遺伝子を持つ生物が広がれば、海の生態系に予測のできない悪影響が出かねない。
チームの北田修一教授(増殖生態学)によると、有明海では1980年代に中国のアサリを食用として放流していたことから、この時期に雑種が生まれ、定着したとみられる。最近でも国内の潮干狩り場で韓国産や中国産を放流するケースがあるとされ、注意が必要だ。
(共同通信)