【北部】沖縄県北部福祉保健所は15日までに、北部地域の高校生を対象にした飲酒に関するアンケート結果をまとめた。飲酒経験があると答えたのは38・5%で、そのうち直近の1年で飲酒した生徒は67・7%に上り、全体の26・1%だった。地域全体で高校生の飲酒を調べたのは初めて。
調査は県の行動計画「健康おきなわ21」で発足した北部地域アルコール対策推進会議が実施。2014年10~11月に宜野座村以北の北部地域7校の高校生2841人を対象にアンケートを実施し、2594人(回収率91・3%)から回答を得た。有効回答の人数は2548人だった。県は長寿復活のための事業や企画を推進しており、その一環として北部地域が独自の取り組みとして行った。
結果によると、酒の入手方法について「友人からもらう」が最も多く25・3%、「自宅にある」が24・3%、「親からもらう」が16・2%だった。直近1年で飲酒経験があると回答した664人のうち、強い酒を飲んだ経験があると答えた割合が52・7%(全体の0・1%)で半数を占め、翌日に飲酒の記憶がない経験があると回答した割合が17・3%(全体の0・05%)だった。
飲酒を経験したと答えた981人について、初めて飲酒した時期は中学生時代が最も多く42・7%(全体の0・2%)、小学生が31・2%(全体の0・1%)と続いた。
北部保健所の担当者は、小学校で初めて飲酒したとの回答があったことについて「祝い事などで味見程度に口にした経験も含まれるからかもしれない」と話している。北部保健所は9月から、結果をまとめたリーフレットを調査した高校に配布し、未成年飲酒の実態について報告している。
同保健所健康推進班の安里とも子班長は「友人や家族など身近なところにお酒がある環境が(未成年飲酒に)影響している可能性もある。学校や家、保健所それぞれでできることを考えて取り組んでいきたい」と話した。(田吹遥子)