知事「基地は人権問題」 国連演説の意義説明


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代表質問に答える翁長雄志知事=30日、県議会本会議場

 県議会9月定例会は30日、代表質問が始まった。国連人権理事会で辺野古新基地建設中止を訴えたことについて翁長雄志知事は「沖縄の米軍基地は県民の土地を強制接収した上に建設された。県民は事件事故に恐れを抱き生活している。歴史を学ぶほど基地問題は人権問題だとの意識が強まった」と述べ、人権理事会で基地問題を取り上げたことの正当性を訴えた。

 第三者委員会が瑕疵(かし)があるとした埋め立て承認に関連し、関係職員への対応について町田優知事公室長は「職員は審査基準に対する考え方の下、適切に審査を行ったと理解している」と述べ、承認には瑕疵があったと判断したものの、職員を処分する考えはないとの考えを示した。仲田弘毅氏(自民)への答弁。
 総務省が1977~2009年度まで日本戦災遺族会に委託して作成した「全国戦災史実調査報告書」に沖縄戦の被害が盛り込まれていないことについて、金城武子ども生活福祉部長は「国が県の被害状況を記録して残していないことは残念だ。国の責任で沖縄戦の被害状況について記録を残すよう求めていきたい」と述べた。仲宗根悟氏(社民護憲)に答えた。
 尖閣周辺をめぐる緊張について翁長知事は「中国と長い交流を持つ沖縄としてこれまで築いた友好関係を生かし、沖縄ならではの交流を推進することで日中関係の改善に貢献したい」と語った。砂川利勝氏(自民)への答弁。このほか、新里米吉氏(社民護憲)が質問した。
 代表質問2日目の1日は3会派3氏が登壇する。