「長者の大主」、住民堂々と 名護・天仁屋 豊年祭


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 【名護】名護市天仁屋区(我如古盛光区長)で9月26日、農作物の豊作と地域の発展を祈願して豊年祭が行われた。

 伝統の「長者の大主」で幕開けし、「稲しり節」や「上り口説」など村に代々引き継がれた演目のほか、琉球古典民謡などが披露され会場が盛り上がった。公 民館前には飲食コーナーが設置され、区民や近在からの来場者に特製の豚汁が振る舞われ、普段は静かな村もこの日は会場の外もにぎわっていた。
 同区の豊年祭は3年ごとに開かれる。天仁屋区はおよそ50世帯で、区民数140人余。我如古区長は「ティンナー(天仁屋)の伝統芸能を引き継いでいく責 務があるが、指導者不足・若者不足はいかんともし難い。それでも郷友会の協力もあり、何とか村の文化を継承していきたい」と語りつつ、区長自らも八重山の 滑稽踊り「(崎山の)アブジャーマ」を踊るべく舞台へ駆け上った。
(嶺井政康通信員)

伝統芸能として代々引き継がれ、天仁屋区の豊年祭で幕開けを飾った「長者の大主」=9月26日、天仁屋公民館