8月に入ると、パリの街を歩く人や車の数がぐんと減り、マルシェもお目当ての魚屋さんも八百屋さんもお休み。商店街も開いているところはあるけれどわずか。そう、フランスではみんなバカンス中。私たちもバカンスでスペインに行ってきた。
8月15日は「聖母の被昇天」の日で、カトリックのお祝いでもある。スペインの人たちにとっては重要な日で、その前日あたりから始まるお祭りに合わせ、2年に1度ナバラ地方にある小さな村へと足を運ぶ。実は義母の実家がある所なのだ。人口わずか113人の村に1週間もいればみんなと顔見知りになり、子どもたちの名前を覚えていてくれる人たちまでいる。
初めてその地を訪れた時から、なんだか親近感の持てるスペインの人たちのオープンな人柄と、フランスとはまた違う食べ物などに、なんだか懐かしさを覚えた。
イカ墨料理もあれば揚げ物も食べられる。魚も良く食べる。あ、なんだか沖縄に近いかも。さすがにゴーヤーはないけれど。
フランスで揚げ物といえばフリット(ポテトフライ)くらいしか思いつかない。常温でのフランスに比べ、スペインでは冷やした赤ワインを飲むこともしばしばだ。
簡単に比較はできないけど、フランスとスペインはお隣の国なのに文化がかなり違う気がするし、遠く離れた沖縄とスペインはなんだか人柄や食べ物の雰囲気が似ていて、行くたびに沖縄を感じてうれしくなる。
(与那嶺佐和子、フランス通信員)
【島人の目】お隣の国だけど
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琉球新報社
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