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「やっと一歩踏み出せた」20年ぶり、青年会主体で演舞 嘉手納町・東区 “居心地”重視し広げた輪 全島エイサー


「やっと一歩踏み出せた」20年ぶり、青年会主体で演舞 嘉手納町・東区 “居心地”重視し広げた輪 全島エイサー 青年会として約20年ぶりにエイサーの演舞をした、嘉手納町東区青年会=10日、沖縄市のコザ運動公園陸上競技場
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 豪快な掛け声で気合に満ちた演舞を披露した嘉手納町東区青年会。会員減少で2000年代初めから青年会主体のエイサー演舞ができず、昨年まで自治会から人を募り「東区エイサー実行委員会」として活動を続けていた。「やっと青年会としての一歩を踏み出せた」。約20年ぶりの青年主体の演舞に、前会長の東江隆弥さん(32)は感無量の表情だ。

 東江さんの高校時代から青年会員は少なく、OB・OGもほとんどいなかった。実行委としてなんとか地元のエイサーをつないできたが、青年会を名乗れないことに後ろめたさがあったという。

 昨年から会員の輪が広がり、現在は約50人。定期的に親睦会を重ね、「居心地がいい」と思ってもらえるよう活動を続けた。青年主体で演舞が可能になったころ、次世代に東区の型をしっかりと記録・継承するため、全盛期の青年会員を回り、聞き取りをした。

 今年3月に青年会長に就いた照屋健一さん(23)は「新しいことに挑戦しながら、『この青年会に残りたい』と思える環境をつくっていく」と、バトンを受け継いだ。
 (石井恵理菜)