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夏休みの子に弁当100食 こうめい弁当上原さん兄弟 糸満・兼城地域で9日間提供


夏休みの子に弁当100食 こうめい弁当上原さん兄弟 糸満・兼城地域で9日間提供 地域の子どもたちに提供されたお弁当(提供)
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 【糸満】「夏休みの子どもたちに食事を提供したい」という兄・上原幸雄さん(84)=糸満市北波平=と弟・孝志さん=那覇市=の思いから、こうめい弁当(市北波平)が夏休みの8月10~25日のうちの9日間、計100食のお弁当を兼城地域の子どもたちに提供した。幸雄さんは「こうめい弁当さん、区長さんなど周りがいたからできた」とうれしそうに話した。

 きっかけは、上原幸雄さんがこうめい弁当の店頭で弁当を見つめる子どもに出会ったことだった。数年前にも同じ光景を見たことを思い出し、その話を孝志さんに伝え、2人で市社会福祉協議会に4万円を寄付した上でこの話をした。すると市社協の地域コーディネーターがこうめい弁当の神谷宏明さん(73)と成田真利さん(41)につなげ、今回の弁当提供が実現した。

 朝、販売用弁当を作る前に、フーチャンプルー弁当など大人向けのメニューに鶏のから揚げを入れ、カレーライスやオムライスなど子どもたちが好きそうなメニューを10食準備。それを市社協が北波平公民館や兼城校区内の子どもたちに配布した。
 子どもたちに弁当を届けた北波平の賀数武吉自治会長(64)は「自治会としても初めての取り組み。店前でお弁当を見つめていた子も分かったということで、弁当があってつながった」と話した。 (川嵜紋通信員)

夏休みの子どもたちに弁当提供を提案した立役者の上原幸雄さん(前列右)とこうめい弁当の神谷宏明さん(同左)、成田真利さん(後列左から2人目)、賀数武吉自治会長(同3人目)、糸満市社会福祉協議会のスタッフら=8月21日、糸満市北波平のこうめい弁当