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医療用帽子作り講習会 八重高生 がん患者の悩み学ぶ


医療用帽子作り講習会 八重高生 がん患者の悩み学ぶ 看護師の崎原友美子さん(手前左)から手順を習い、ミシンで帽子作りに取り組む生徒=6日、石垣市の八重山高校
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 【石垣】石垣市の八重山高校で6日、がん治療で髪が抜ける悩みを抱える患者が使用するための医療用帽子作りの講習会があった=写真。県立八重山病院でがん患者担当の看護師3人が講師を務め、3年生12人に型取りや裁断、ミシン縫いの手順を教えた。生徒たちは患者の心情や、帽子の必要性を学んだ。
 生徒たちは服飾手芸の授業の一環で、帽子を製作した。フェイスタオルなど柔らかい素材を活用した。看護師の崎原友美子さん(54)はこれらの素材を活用する理由について、抗がん剤治療の副作用で抜けた髪を帽子内にとどめ、「心のケア」にもつながることを挙げた。「がん告知より、治療過程で髪が抜けることの方がショックを受ける人もいる」と説明した。平安山(へいあんざん)仁(にい)菜(な)さん(17)は「裁縫で人の役に立つことがうれしい」と話した。今後も帽子作りを続け、八重山病院に提供する。(照屋大哲)