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自分と向き合うきっかけに 南風原 パン片手に語らう催し人気


自分と向き合うきっかけに 南風原 パン片手に語らう催し人気 「幸ぱんセレクト」を企画した神谷倫子さん(後列左端)と、「幸ぱんセレクト」の主催者たち(提供)
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 【南風原】パンを食べながら女性同士でおしゃべりをする、女子会のようなイベント「幸ぱんセレクト」が人気だ。自分の思いや悩み、経験談、将来の夢など、参加者が自分の心の声を自由に話し、相手の話を傾聴するイベントで、自分と向き合うきっかけになる場が「幸ぱんセレクト」だ。イベントを立ち上げた神谷倫子(みちこ)さん(42)は「自分の人生と向き合い、大切なものに気付いてほしい。人生を笑って過ごせたら幸せ」と語った。

 神谷さんは、3児の母として家庭と仕事、子育ての忙しい日々を送ってきた。35歳の時に夫と死別、シングルマザーとなった。家族や友人、多くの人の支えで少しずつ元気を取り戻し、働き詰めの人生を振り返った。「自分が好きなことや楽しいことをしながら誰かの役に立つ仕事がしたい」。約3年前にイベントを立ち上げた。
 イベントの参加者は30代の子育て中の母親がほとんどで、子育ての悩みやこれまでの人生を振り返るなど熱く語り合い、涙ぐむ人もいるという。「家族との時間を大切に過ごせるようになった」「人生を変えることができた」「一歩を踏み出すことができた」などと反響が大きいという。
 イベントの全国展開を視野に入れている神谷さんは、イベントの主催者を増やしていく意向だ。現在、県内で8人の主催者が誕生した。神谷さん自身は主催者を見守る立場となり、新たな展望を広げている。
 神谷さんは「家事や子育てで忙しい母親たちは自分のやりたいことや好きなことをあきらめがちだ」と自身の経験を含めて話し、「母親の選択肢が広がれば視野も広がる。母親が幸せを感じれば家族も豊かになる。自分の思いをアウトプットして人生を見直すきっかけにしてほしい」と語った。
 イベントの様子はインスタグラム、「幸ぱんセレクト」で検索。主催者それぞれのインスタを見ることができる。問い合わせは、select.pan01@gmail.com
 (中川廣江通信員)