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とぅばらーま 新城さん優勝/4年ぶり全島大会/20人のど自慢


とぅばらーま 新城さん優勝/4年ぶり全島大会/20人のど自慢 優勝した新城まやさん=10日、浦添市のアイムユニバースてだこホール
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 「第21回全島とぅばらーま大会」(在沖八重山郷友会連合会主催)が10日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールで開催された。4年ぶりの開催となった大会には、29人が応募し、7月末開催の予選会を勝ち抜いた20人が出演した。祖父が作詞した歌詞を歌った那覇市の大学生、新城まやさん(22)が優勝した=写真。
 大会には、北海道や長崎などの県外在住者を含む、20歳から93歳まで幅広い年齢の歌い手が出場した。宮良康正審査委員長は「出場者は全員『タノール』(歌の表現力)があり、声量もあって良かった」と講評した。
 優勝した新城さんは、祖父で県指定無形文化財「八重山古典民謡」保持者の新城寛三さん(84)に中学3年生のときに弟子入り。大会では寛三さんが手掛けた吉報の到来を十三夜の月に願う心情を描いた歌詞で、将来を期待させる歌声を響かせた。
 新城さんは「祖父からは『とぅばらーまに完成はない』と言われている。結果はうれしいが、まだまだ自分の歌に満足していない。自分の芸を磨き続けたい」と話した。
 どぅなんとぅばらーまを歌って入場し会場を沸かせた同連合会の東浜金二会長は「とぅばらーまの継承につなげたいと、会員一同、意気込んで取り組んできた。同曲を八重山の宝として歌い継ぐ」と話した。
 入賞者は次の通り。(敬称略)
 2位=比屋根徳人(糸満市)、3位=吉川忠男(浦添市)、会長賞=山根安行(石垣市宮良)、努力賞=我如古誉幸(宜野湾市)、奨励賞=尾沼南(西原町)
 (藤村謙吾)