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日傘男子は少数派 吉田健一(那覇・南部班)<ゆんたくあっちゃ~>


日傘男子は少数派 吉田健一(那覇・南部班)<ゆんたくあっちゃ~>
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 記録的な暑さが続く中、今夏から日傘を利用している。数年前から購入を考えていたが、少し気恥ずかしさもあり、手を出せずじまいだった。今年6月のネットでの全国調査で、男性500人に聞いたところ「日傘を持っている」と解答したのは全年代平均で1割にとどまった。日傘イコール女性のイメージがあるためか、日傘男子は少数派だ。

 男の子なら青、女の子ならピンクの服というように、性別による先入観が邪魔をする場合がある。幼少期からあらゆる場面で「男性らしさ」「女性らしさ」を求められ、息苦しさを感じる人も少なくないだろう。それはある種の呪縛でもあり、抜け出すのは容易ではない。2021年に電通総研が実施した「男らしさに関する意識調査」によると、回答者の約7割が「『男なら○○』など性別で決めつけるような表現が好きではない」と回答した。

 わが身はどうか。8月に女子サッカーを取材した。試合をじかに見るのは初めてで、選手の躍動感に感動した。半面、これまで男子と比べ女子サッカーは面白くないと思っていたかもしれないと恥じた。

 人は誰もが、無意識の思い込みや偏見を持っている。簡単に取り除くのは難しいかもしれないが、まずは取材相手と真摯(しんし)に向き合うことから始めたい。女子サッカーを通じて痛感した。

 (那覇市担当)