【今帰仁】今帰仁村の古宇利島は、古宇利大橋が2005年に開通して以降、観光客が多く訪れてにぎわう島となった。一方、訪れる観光客らから「天然ビーチで時間を過ごしたい」と、島内のホテルやカフェなどで問い合わせを受けることが多くなった。そこで、カフェの有志らと古宇利区が協力し、子どもたちにも協力を求めて、ビーチに特化した地図「古宇利島ビーチマップ」を作成した。8月24日にマップが完成し、関係者らに喜ばれている。
マップ作成の中心となった中尾岳陽さんは、地元の子どもたちと一緒にマップを作れないかと考えた。これまで手書きの防犯安全マップ作成で毎年表彰を受けている北山学童(與那嶺清子園長)の児童に協力を依頼し、デザイナーの松下ひかるさんも快く協力した。

マップ作成のメンバーは5月の3日間、玉城章古宇利区長らとビーチに足を運んだ。玉城区長は幼い頃の思い出を紹介した。子どもたちは海辺に自生する食べられる薬草などを口にしたり、ヤドカリなど海の生物と触れ合ったりした。古宇利島の古くからの言い伝えなどにも耳を傾けた。子どもたちは見て感じ発見したことを、学童に戻ってから思い思いの表現でつづり、写真を取り込んでマップに掲載していった。
中尾さんは「地元の子どもたちや区長さんらと探検、発見して一緒にマップが作ることができて良かった。美しい自然や古くから伝わる神話や神事が残る古宇利島。土地の声を聞き、そこに住まう人に敬意を払いつつ、日常にはない豊かな時間と空間を味わっていただけたら幸いだ」と思いを話した。
(新城孝博通信員)
