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故郷・八重山の海 美しさ描く 県博 きょうまで 大城正明さん作品展


故郷・八重山の海 美しさ描く 県博 きょうまで 大城正明さん作品展 八重山の海の風景を油絵で描いている大城正明さん=21日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館1階の県民ギャラリー
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 竹富町鳩間島出身で画家の大城正明さん(73)=石垣市在住=の作品展「八重山諸島の海を描く」が20日から、那覇市の県立博物館・美術館県民ギャラリーで開催されている。八重山諸島の海岸風景を描いた油絵65点が展示されている。入場料無料。24日まで。最終日は午前9時~午後6時。
 大城さんは昔から絵を描くことが好きで、油絵も独学で覚えた。光の明暗にメリハリをつけて描くことを心がけているという大城さんの作品は、写真と見間違えるほどの緻密さと、今にもさざ波が打ち寄せてくるような臨場感を併せ持っている。
 八重山諸島の海を描こうと決めたのは24年前、バージン諸島を訪れた経験がきっかけ。現地のガイドから「世界一の海だ」との説明を受けた際に違和感を覚えた。白い砂浜や海はきれいではあったが感動しなかったという。大城さんは、八重山の新城島や波照間島の海の方がもっときれいではないかと感じ「自分は本当に素晴らしいところに住んでいたのだと気づかされた。後世まで残ってほしい美しい八重山の海を描こうと決めた」という。作品展には多くの方が来場し、中には故郷の海岸を描いた作品を見て喜ぶ人もいたという。大城さんは「八重山の美しく無垢で素朴な自然を、見たまま、感じたまま描いた。その風景を見てほしい」と語った。 (玉寄光太)

八重山の海の風景を油絵で描いている大城正明さん=21日、那覇市おもろまちの県立博物館・美術館1階の県民ギャラリー