【与那原】7月29、30日に千葉県で開催された第21回全国中学校ヨット選手権大会、OP(オプティミスト)級女子の部で、与那原中学校3年の平良海咲さん(14)が1位に輝いた。海咲さんは「風とヨットの方向がぴったり合って、勢いよく走り出した瞬間が一番楽しい」とセーリングの魅力を語った。
小中学生が対象のオプティミストは、全長約2メートル、全幅約1メートルの小さなヨットの名称。大会では往復2キロ以上のコースを走り、2日間で行われた計6レースの順位の合計点で競った。総合順位は4位。2日目、複数の選手に囲まれ、風上を取られる場面もあったが、海咲さんは「よくあること。相手をかわしつつ、全体の様子も見ながら進んだ」と振り返った。
海咲さんは昨年、OP級の西日本選手権、全日本選手権を突破し、今年2月に愛知県で開催された、国際大会に出場する日本代表選手を決める「JODAナショナルチーム最終選考会」にも出場を果たした。
タンカー船の船長である父の影響で幼い頃から釣りが好きだった。幼稚園児のころ、宜野湾はごろも海洋少年団に入り、小学5年生から本格的にセーリングを始めた。普段は与那原マリーナで練習に励む。
大会出場のための遠征費は毎回20万円以上かかるという。母親の明子さん(42)は「オリンピック強化選手も訪れる沖縄の海はみんなが注目している。セーリングはお金のかかる競技で、補助金などがあれば県内の人がもっとチャレンジしていけるんじゃないか」と話した。
海咲さんはヨット部がある知念高校へ進学を希望し、「2人乗りの420級に挑戦したい。相棒が必要なので探している」と呼びかけた。「将来は海関係の仕事に就きたい」と夢も語った。
(上江洲仁美)