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ヤンバルクイナの保護、誓い新たに 展示施設10周年、記念イベントや大使任命式を開催 沖縄・国頭


ヤンバルクイナの保護、誓い新たに 展示施設10周年、記念イベントや大使任命式を開催 沖縄・国頭 ヤンバルクイナの健康診断を見守る子どもたち=17日、国頭村安田のヤンバルクイナ生態展示学習施設
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【国頭】9月で開業10周年を迎えた国頭村の安田くいなふれあい公園内のヤンバルクイナ生態展示学習施設で、15日から3日間、記念イベントが開かれた。語呂合わせで「ヤンバルクイナの日」となる17日には、ヤンバルクイナの健康診断が見学できるイベントや、ヤンバルクイナ親善大使の任命セレモニーが開かれた。

 NPO法人どうぶつたちの病院沖縄の飼育員らが、施設で飼育されている5歳のオスの体重測定など健康状態をチェックした。健康診断前には、同法人の長嶺隆理事長がヤンバルクイナの生態やこれまでの保全活動について講演した。昆虫・動物写真家の湊和雄さんによる希少生物の写真展も期間中開かれた。

 豊見城市から訪れた大城由貴子さん(45)は講演を聞き「ロードキル(輪禍死)対策として、安全運転など小さなところから取り組みたい」と話した。ヤンバルクイナを初めて見たという田端悠人さん(11)=宜野湾市=は「クイナの足が大きいのが印象的だった」と驚いた様子だった。

華みきさん(右)にヤンバルクイナ親善大使の任命状を手渡す、NPO法人やんばる地域活性サポートセンターの比嘉明男理事長

 ヤンバルクイナ親善大使にはモデル、俳優で自然保護活動家としても活動する東京都出身の華みきさんが任命された。華さんは昨年から、FMやんばるのラジオ番組で沖縄の自然と文化芸術について発信している。今後は東京を中心に、やんばるの希少動植物や自然について発信する予定で「素晴らしい自然をいつまでも守り、動物たちの目線でも何か考えていきたい」と意気込んだ。親善大使には沖縄の動植物を描くイラストレーターpokke104(池城由紀乃)さんにも来月、任命状が渡される。
 (武井悠)