有料

体全体でやんばるを表現 国頭・安田小 児童ら動物になりきる 華みきさんワークショップ


体全体でやんばるを表現 国頭・安田小 児童ら動物になりきる 華みきさんワークショップ ワークショップに参加した児童らと講師の華みきさん(中央)=15日、国頭村立安田小学校音楽教室
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【国頭】国頭村立安田小学校(崎山和史校長)は普段から小規模校の特性を生かして、ヤンバルクイナの保護活動など、地域との連携を生かした教育に取り組んでいる。
 村安田のヤンバルクイナ生態展示学習施設の10周年記念イベント(主催=NPO法人やんばる・地域活性サポートセンター)の一環として15日、モデル・俳優で、自然保護活動に取り組んでいる華みきさんによる「~やんばるでやんばろう!~体全体をつかった表現活動」と題したワークショップが同校音楽教室であった。
 当日は、全児童9人のうち5年生1人、4年生3人の4人と、崎山校長や教諭、地域の大人らが参加した。華さん歓迎のため、会場の教室入り口に児童らの手書きでかわいく装飾された案内板が設置された。華さんは思わず記念写真を撮っていた。
 アメリカやフランス、イギリスなどで演劇を学んだという華さんは「やんばるの自然」から広がるそれぞれの考え方、表現の仕方を参加者と共に導き出した。華さんの合図で、参加者は教室のスペースをいっぱいに使い、はだしで走り回ったり、ダンスをしたり、動物になりきったり、発声をしたり思い思いに表現。ヤンバルクイナやオキナワイシカワガエル、サルや木々など、動植物の視点から見る世界を体全体と心を使い、自由に表現していた。
 最初は緊張した面持ちだった児童らはワークショップが進むにつれ徐々に緊張が解け、解放感たっぷりに自己表現をしていた。大人たちの表現するヤンバルクイナの鳴き声に、大きな笑い声が広がり、和やかに交流していた。
 ワークショップ終了後に、児童はプレゼントとお礼の言葉を華さんに贈った。
 華さんは「自分自身の体をきちんと見つめることで、他の生き物や周りにある環境に対して開かれた心であるといいんじゃないか、と思っている。やんばるで暮らす皆さんなだけに、自然と調和した素晴らしい表現ができたと思う」と語った。
 参加児童からは「楽しくてまたやりたいと思った」「体を大きく動かして体力を使うけど、体を大きく使ったらすごく気持ちが良いなと思った」など、感想を語った。 (新城高仁通信員)
ワークショップに参加した児童らと講師の華みきさん(中央)=15日、国頭村立安田小学校音楽教室