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福祉センター壊さないで 金武 吉田元町長らが陳情書


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福祉センター壊さないで 金武 吉田元町長らが陳情書 金武町の金城司副町長(右から2人目)に陳情書を手渡す「金武町保健福祉センター取り壊しに反対し存続させる会」共同代表の吉田勝廣さんと関係者ら=21日、金武町役場
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【金武】金武町は2026年度中に、町総合保健福祉センターを解体し、新たに役場機能とセンターの福祉機能などを統合した複合庁舎の完成・運用を目指している。複合庁舎建設基本計画を巡り「金武町保健福祉センター取り壊しに反対し存続させる会」共同代表で元町長の吉田勝廣さん(78)と島本弘保さん(81)は21日、町役場を訪れ、センターの取り壊しを断念し町民に十分な説明をするよう求める陳情書を提出した。

 陳情書では、今年2月の複合庁舎建設検討委員会では「センターの長寿命化を目指すべきだ」などと説明していたにもかかわらず、4月にはセンターを解体する案が承認された点を疑問視。「町民にしっかり説明する必要がある」とし、各区単位での説明会開催や、センター取り壊しの是非を問う町民アンケート実施などを求めた。

 一方、町は「金武町公共施設等総合管理計画」で公共施設の30年ごとの改修を想定しており、センターを解体して複合庁舎を建設した場合、複合庁舎完成後の改修費用を含めても約5億円削減できると試算している。3月に建設検討委員会でセンター解体・統合案が全会一致で確認されたことも踏まえ、センターを解体する方針を決めている。

 陳情書を提出した吉田さんは「センターを壊すのはやめてもらいたい。もう一度しっかり議論してほしい」と町に要望した。

 (金城大樹)