【多良間】「八月踊り」で、多良間村教育委員会は二つの組踊の公演に合わせて大型モニターを舞台横に設置し、現代語訳を字幕表示した。島外からの観光客や村民などから「物語の内容が理解できた」などの反響があり、継承の一助を担った。
取り組みは2023年度多良間村自然文化継承事業の一環で、歴史的な写真や資料のデジタル保存などを手がけるNansei(那覇市、山田豊社長)が村から委託を受けて実施した。
事業では、村が所有する、組踊「忠臣仲宗根豊見親組」「忠臣公之組」の古文書を現代語に訳していた。その発表の場として、組踊に合わせた現代語訳の字幕表示が決まった。
現代語訳を手がけた県立芸術大学芸術文化研究所の鈴木耕太准教授は「観光客はもちろん、出身者や出演者の反応も好評だった」と評価した。「他の演目の字幕表示もやってほしい」などのリクエストの声も複数あったとして「子どもたちの理解にもつながり、継承という意味でも意義は大きかった」と語った。 (友寄開)
組踊「忠臣仲宗根豊見親組」の一幕。舞台の横に設置された巨大モニターにせりふの現代語訳が映し出された
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モニターで字幕表示 観光客らの理解助ける
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琉球新報朝刊
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