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「不老長寿の実」たわわ 名護市街地でムベの実


「不老長寿の実」たわわ 名護市街地でムベの実 名護市街地の道路沿いで実を付けたムベ=8月21日、名護市内
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 【名護】名護市の市街地で、「不老長寿の実」として知られるムベが実を付けているのが、このほど見つかった=写真。
 名護市の文化財調査保存委員長の岸本林さんが市街地からほど近い道路沿いで見つけ、卵円形の実が数個付いているのが確認された。
 ムベは四国や九州などに生えるアケビ科、つる性の常緑低木。岸本さんは「熟すと実はとてもおいしい。これほど市街地に近い場所で見つかるのは珍しい」と話した。
 ムベは天智天皇が琵琶湖南部に狩りに出掛けた際、元気な老夫婦に会い「なぜそんなに元気なのか」と尋ねると「無病長寿の果実を食べているから」と答え、果物を献上した。賞味した天皇は「むべなるかな(もっともだな)」と言ったことからムベと呼ばれるようになったと伝わる。
  (池田哲平)