【那覇】県内を拠点に活動する落語家グループ、落語一笑の会による「牧志公設市場寄席」が9月22日、同市場3階多目的室で開かれた。南亭こったいさん、栄居家晴(さかいやはぁれぃ)さんの2人の落語家と謎かけ師ケーシーさんの3人が高座に上がり、落語や謎かけを通じて観客に笑いを届けた。
トップバッターの南亭さんは古典落語の定番「まんじゅうこわい」を日本語とウチナーグチでそれぞれ披露した。ウチナーグチでは、演目に出てくるもみじまんじゅうが「のーまんじゅう」に、お茶が「さんぴん茶」に言い換えられるなど、ウチナーグチと落語の融合に観客からは笑いがわき起こった。
続いて登場した謎かけ師のケーシーさんは観客からお題をもらい、即興で「なるほど」とうなる謎かけを披露。「(阪神の)『アレ』とかけまして、『扇風機』と解きます。その心はどちらもファンが熱いです」、「沖縄県とかけまして佐川急便と解きます。その心はどちらも『ヤマトには負けないよ』」。次々とケーシーさんから飛び出る謎かけに会場からは歓声が飛んだ。
最後の栄居家晴さんは、老人福祉施設に入居する高齢者同士のユーモアあふれる会話を軽妙に語り、観客の心をつかんだ。「返事ないさかい死んでんのかなと思ったわ」「死ぬまで生きるでー」「そりゃせやな」
観客の岩間絵里子さん(49)は「ウチナーグチの落語は新鮮で面白かった。普段と違う雰囲気の落語で、毎週でもやってほしい」と語った。
一笑の会は毎月第4金曜日に公設市場寄席を開く。入場料は500円プラスおひねり。毎回2~3人が出演する。問い合わせ先はゆくい処晴(はぁれぃ)、電話080(9851)8080。 (吉田健一)