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与那原町、振興策要望へ 東部センター 焼却炉使用延長受け


与那原町、振興策要望へ 東部センター 焼却炉使用延長受け 老朽化が進む東部環境美化センター =9月27日、与那原町板良敷
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 【与那原】与那原町議会(喜屋武一彦議長)9月定例会の一般質問が9月20~22日にあった。同町や南城市、八重瀬町、西原町のごみ処理を担う板良敷の東部環境美化センターの使用期間延長に伴い、町は地域との協定書を見直し、南部広域行政組合(理事長・古謝景春南城市長)などに地域振興策を要望していくと答弁した。
 同組合が取り組む6市町のごみ焼却炉の建設計画は、2037年の運用開始を目指している。開設から38年目になる東部環境美化センターは老朽化が進み、修繕をしながら稼働している状況だ。一般的に焼却炉の耐用年数は30年とされるが、新しい焼却炉の建設、運用までとなると同センターの稼働年数は50年を超えることになる。
 町は8月に組合と実施した板良敷区と当添区の住民説明会で、新炉の運用開始まで老朽化した同センターを稼働することへの懸念や、使用期間延長に伴う地域振興策を求める意見が出たと説明した。照屋勉町長も「地域振興費や協定書の見直しは必要だ」と回答した。
 生活環境安全課の金城勝治課長は「施設に搬入される廃棄物は年々増加し、その処理は困難を極める状況」と述べ、今後、施設の計画的な維持管理を行い、廃棄物の発生抑制に向けた対応を検討するとした。
 そのほか28年度の開設を目指す与那原町と八重瀬町の広域連携学校給食センターについて町は、候補地を両町から出し合い、条件を踏まえて選定して本年度中に基本計画を策定する予定だ。
 城間秀盛副町長は「どちらの候補地の方が地権者との合意形成がスムーズにいくか、総合的に判断する」と回答した。 (上江洲仁美)
老朽化が進む東部環境美化センター =9月27日、与那原町板良敷