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スポーツメンコ楽しんで きょう北中城で大会 オーシーズ 普及へ 各地でイベント


スポーツメンコ楽しんで きょう北中城で大会 オーシーズ 普及へ 各地でイベント スポーツメンコ「デングリー」を楽しむ参加者ら=9月24日、北中城村中央公民館
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 【北中城】北中城村は村中央公民館で9月24日、スポーツメンコ「デングリー」の体験会(共催・カイルアフラスタジオ、沖縄文化空間オーシーズ)を開いた。デングリーはイベント企画のオーシーズの大城盛敬さんと兄の盛裕さんが中心になって制作した。大人も子どもも一緒に楽しめる。スポーツとしての普及を目指して、県内各地でイベントを実施している。
 東日本大震災で宮城県南三陸町歌津から西表島に2013年、ポストが流れ着いた。「地元に返そう」。大城さんらと交流のあるBEGINのボーカル比嘉栄昇さんの提案がきっかけで、スポーツメンコの開発が始まった。
 盛敬さんによると、当時の歌津は震災復興の途中で、仮設住宅に多くの人が住んでいたという。そんな中で大人も子どもも、地域の人が思い切り遊び、交流できる方法はないかと考えた時、比嘉さんの息子がメンコにのめり込んでいることを知り着想を得た。相手のメンコに当てて裏返すと1点。一回転して裏返せば「スパイラルデングリー」で3点など独自のルールを設けた。
 現地では大会形式でイベントを開いた。参加者は段ボールにガムテープを巻いて、お手製のメンコを用意した。通常のメンコと違い、厚みがあるため、力がなくても裏返り、大人も子どもも真剣勝負ができた。
 一方で課題も残った。それぞれが自作を持ち寄るため、サイズや厚みが異なり、公平感がなかった。盛敬さんは統一したサイズのメンコを制作。ある程度の厚みを残すことで、子どもでも当てれば裏返る仕組みを残したまま、公平性も担保した。また、トレーディングカードの要素を取り入れた。カードは36種類あり、「ユンタンザウルス」、「ビン・保栄茂・ビガロ」など沖縄にちなんだオリジナルのキャラクターを描いた。
 現在は各地で体験会や大会などを開き、プレイヤーも徐々に増えているという。9月24日に開かれた体験会では子どもと大人がチームを組んで真剣勝負を楽しんだ。北中城村の保育園に通う仲本日光さん(6)は「たくさん裏返せた」と対戦を満喫した。7日にはしおさい公苑で開かれる北中城まつりで大会を実施する。デングリーのホームページに記載の公式LINEを通して、同日午後2時まで参加を受け付ける。定員に達し次第、締め切る。 (名嘉一心)
沖縄の地域や伝統文化を取り入れた「魂(まぶい)カード」
スポーツメンコ「デングリー」を楽しむ参加者ら=9月24日、北中城村中央公民館