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伝説劇、道ジュネーに笑顔 大宜味・津波で豊年祭


伝説劇、道ジュネーに笑顔 大宜味・津波で豊年祭 道ジュネーで区の中央を練り歩く踊り手たち=9月23日、大宜味村津波区
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【大宜味】五穀豊穣(ほうじょう)と区民の健康を願う豊年祭が9月23日、大宜味村津波区(屋良朝之区長)の「アサギマー」で行われた。夕方6時に旗頭を先頭にあでやかな衣装を着けた踊り手が区の中央を練り歩く「道ジュネー」に区民らがパーランクーで歓迎した=写真。
 道ジュネーを待ち構えていた宮里恵美子さん(98)は「待ちに待った豊年祭。見ることができて最高に幸せ。若い人が頑張っているのでうれしい」とカチャーシーで迎えた。
 同区の豊年祭は「長者の大主」「扇舞」や区に伝わる伝説劇「大蛇退治の大主」の奉納舞踊の後、余興として「四季口説」などの踊りや民謡ショーなどが披露される。
 「大蛇退治の大主」は、津波グスクの小高い山に住み着き、住民を襲う大蛇を坊主が呪術で退治するという内容で、坊主と小僧の掛け合いや花火で演出した大蛇退治が特徴の劇で、退治した場面では大きな拍手が送られた。
 初めて「扇舞」を踊った大宜味小4年の田村将大さんと新垣温人さんは「9月の初めから毎日練習をした。扇の持ち方が難しかったがうまく踊れて良かった」と話した。田村さんは小僧の役も行い「セリフを覚えるのが大変だったが、次の豊年祭でも頑張りたい」と笑顔を浮かべた。(安里郁江通信員)