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アセローラ増産へ竹炭活用 本部で実験 長野の企業が協力


アセローラ増産へ竹炭活用 本部で実験 長野の企業が協力 アセローラの木の周辺に竹砂入りの土を入れる関係者=9月19日、本部町崎本部の自社農場
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 【本部】本部町でアセローラの生産・加工・販売を手がけるアセローラフレッシュ(並里康次郎社長)は9月19日、同町崎本部の自社農場で「アセローラ竹炭沖縄プロジェクト」実証実験を実施した。竹を活用して沖縄の自然や環境を生かし、農業の生産量アップにつなげるのが狙い。海の沖縄県、山の長野県が連携強化して対極の強みや魅力を生かす。
 自然素材の家にこだわる工務店アトリエデフ(長野県上田市、大井明弘社長)が指導協力した。同社は放置竹林から作られた竹炭を使って、美しい環境を未来の子どもたちに残すための活動に取り組んでいる。
 実証試験で竹炭入り土、菌根菌を使用した土、パートナー細菌を使用した土、何も加えないで現地の4種類の土をつくり、高さ約1メートルのアセローラの木12本の根元の周辺にまいた。竹炭を土壌に埋めることで二酸化炭素の固定にもなり地球環境にもよく作物の成長にも効果があるという。並里社長は本部町産のアセローラが需要に対して生産が足りていないとの認識を示し、竹炭の活用で「成果がでることを期待している」と話した。
 アトリエデフ環境事業チームの並里康忠さんは「長野県でやっているのが地元の本部町で生かせればうれしい」と語った。大井社長は「プロジェクトが沖縄県の農業に役立てば」と期待を込めた。 (上間宏通信員)
アセローラの木の周辺に竹砂入りの土を入れる関係者=9月19日、本部町崎本部の自社農場