振り返ると楽しかった30年
1993年10月、現代表・山城智二さんの兄である故・山城達樹さんが旗揚げした「演芸集団フリーエンジョイカンパニー」(通称・FEC)。達樹さんが大学時代から掲げていた「自由で楽しい仲間」というモットーそのままを集団名にし、その精神は30年たった現在も、そしてこれからも受け継がれていく。モットーを大切にしながら沖縄のお笑いを追求するメンバーに、思いを聞いた。
30組以上の芸人が所属しているFEC。まずは人気キャラクターからメッセージ。
「30周年を迎えたけれど、もっと沖縄のお笑いを盛り上げたいと思っている。みなさんは映画『ファニーズ』を見て、楽しく応援してほしい。チャメッ!」(護得久栄昇先生)
「みなさまのおかげ、そして私が拝んで30周年になりましたがグソー(あの世)との時間軸を合わせたら、あっという間。これから再スタートです。みなさまがイベントに来て、お家のヒヌカン(火の神様)を大切にすることを願っています」(大兼のぞみこと知念だしんいちろうさん)
「30年はただの通過点でまだまだこれから。県民のみなさんに『あんたFECのヤギだよね~』とすぐ分かってもらえるように、もっと頑張ります!」(やぎのシルーこといさお名ゴ支部さん)
若い世代に伝えたい
FECを設立した達樹さんの息子で、ラジオパーソナリティーとしても活躍する山城皆人さん。
「今月は記念公演他いろんな取り組みがありますので、興味を持てるものがあれば来て遊んでいただきたいです。映画『ファニーズ』を鑑賞し、旗揚げ当時の親父とFECはすごいと感じました。僕ら20代や学生さんら若い世代にその熱さを届けたいです」
今年30歳になるコンビ・キンピラゴボウは、旗揚げと自分たちの年齢が重なり運命を感じるという。
「重なったのは偶然ですが引かれ合ったはずです」(たいがさん)
「一緒に舞台に立つ智二さんやまーちゃんさんは、僕らが産声をあげた時に旗揚げ式をやっていたかと思うと不思議です」(もりみつさん)
今後もFECらしさを引き継ぐと2人は宣言。
「できることを続けます。僕らなりのエッセンスも織り交ぜます」(たいがさん)「やりたいことを一生懸命頑張ったら、達樹さんは応援してくれただろうと思います。お会いしたことはないので、分からないですけどね(笑)」(もりみつさん)
沖縄県民を笑顔に
「30周年はうれしいですが、自由に楽しく取り組むフリーエンジョイカンパニーの精神が足りていないと感じます」と話すのは、旗揚げ当初から在籍しているまーちゃんこと小波津正光さん。
「義務感でお笑いをやると楽しめない。スタッフやメンバー、身近な人から楽しませようと原点回帰をしたら熱量が生まれ人が集まってくるはず。僕が生涯やるべきなのはみんなで楽しむことです」
「よく30年続いたと思いますよ」と胸の内を明かした団長の仲座健太さん。「でも僕らを知らない人、ライブに来たことがない人はたくさんいるでしょうから、まずは1回ライブを見ていただきたいです。面白いメンバーばかりで楽しんでもらえるはずです」最後に話を聞いたのは、代表の山城智二さん。
「旗揚げからたくさんの苦労がありましたが、まとめると楽しい30年間でした。コイツら何やっているの、バカじゃないの!?と思われるくらい突拍子もないことをやって、盛り上げていきます。僕らが楽しみ、県民のみなさんが喜んでくださったら最高です」
(饒波貴子)
演芸集団FEC 旗揚げ30周年記念公演
フリーエンジョイカーニバル(FEC)!
日時:10月21日(土)18時開演
10月22日(日)15時開演
場所:那覇市ぶんかテンブス館4階「テンブスホール」
チケット:前売り 1500円(一般)1000円(高校生以下)
問い合わせ:TEL 098-869-9505
※情報はHP・SNSでチェック
X(旧Twitter)@FEC_PR
(2023年10月5日付 週刊レキオ掲載)