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地域社会での支援大事 名護で認知症講演会 「正しい知識を」


地域社会での支援大事 名護で認知症講演会 「正しい知識を」 認知症の症状や各種支援、正しい知識などについて紹介した講演会=9月28日、名護市民会館
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 【名護】名護市認知症講演会が9月28日、名護市民会館であった。メンタルクリニックやんばるの古謝淳所長が講演し、認知症に関心のある多くの市民や医療、福祉の専門職が来場した。
 認知症の症状は「自分の家を忘れる」「これまでの生活リズムに適応できない」「被害妄想が出てくる」「話の脈絡を忘れる」「性格が変わる」などがある。古謝所長は「認知症になっても家で暮らしたい」「家族に迷惑をかけたくないから施設に入りたい」など、早期の段階で本人の意志を明確にすることも大切だと指摘。認知症と加齢による物忘れの違いを「物忘れに対しての自覚の有無」が重要な点だと語った。
 「老老介護」や、互いに認知症である高齢家族が介護を行う「認認介護」も増加しているという。本人の生きがいや家族の介護負担の軽減に向け、介護保険サービスや認知症デイケア、精神科の訪問看護のほか、行政や医療機関、複数の専門職で認知症の初期の支援を行う「認知症初期集中支援チーム」の支援があると紹介。「認知症に対して正しい知識を持ち、地域社会での支援が大切だ」と呼びかけた。
 また、喫煙や飲酒を控え「生活習慣病の予防が認知症の予防につながる」と話した。
 (池辺賢児通信員)

認知症の症状や各種支援、正しい知識などについて紹介した講演会=9月28日、名護市民会館