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金融トラブル避けよう 豊見城市の3中学 3年生にリテラシー講座


金融トラブル避けよう 豊見城市の3中学 3年生にリテラシー講座 豊見城市の全3中学校で行われた金融リテラシー教育出前講座。お金の基礎知識やライフプラン、家計管理、金融トラブルなどについて学んだ=9月27日、豊見城市饒波の市立長嶺中学校
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 【豊見城】金融の基礎知識や金融トラブルについて学ぶ「金融リテラシー教育出前講座」が9月26~28日、豊見城市の豊見城、長嶺、伊良波の3中学校の3年生、計813人を対象に行われた。市教育委員会が主催し、沖縄総合事務局財務部と県金融広報委員会が無料講座の提供や講師の派遣で協力した。市教委は「お金の働きを理解し、自分の暮らしや生き方を考えてほしいと実施した。来年以降も継続を検討する」としている。
 徳元次人市長が2022年11月の市長就任に当たり、金融教育の導入を重点政策に掲げたことを受け、初めて実施された。徳元市長は「一歩を踏み出した。1回の授業ではなく1年を通して継続して学べるようにすることが目標だ」と話した。
 27日の長嶺中学校には、沖縄総合事務局の金融専門職員1人と、県金融広報委員会の金融広報アドバイザー2人が講師を務めた。各講師が学級ごとに1時間の授業を行った。このうち6組では、金融広報アドバイザーの辻脇稲子さんが、ライフプランや家計管理の重要性、金融トラブルの回避方法を話した。
 辻脇さんは「目標の実現には、たいていお金が必要」と強調。貯蓄方法として「生活して余ったお金を貯蓄するという方法ではためられない。収入から貯蓄分を最初に引いて余った分で生活するという姿勢が大事だ」と伝えた。若い人が巻き込まれやすい金融トラブルとして、架空請求や名義貸しなどを紹介し「簡単にもうかる話は信じない」と強調した。相談機関として消費者ホットライン電話188を紹介した。
 講座を受けた本村成愛さん(15)は「今まで聞いたことがない話だった。収入が入ったら貯金して残ったお金でやりくりすることを学んだ。将来、家を買いたいので、働いたら実践したい」と話した。長嶺京加さん(同)は「携帯電話に架空請求のようなメールが届く。母は1通ずつ目を通しているので、今日聞いた無視するということを教えたい」と話した。 (岩崎みどり)

豊見城市の全3中学校で行われた金融リテラシー教育出前講座。お金の基礎知識やライフプラン、家計管理、金融トラブルなどについて学んだ=9月27日、豊見城市饒波の市立長嶺中学校