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奥小児童、ミカン収穫体験 国頭 「重かったけど頑張れた」


奥小児童、ミカン収穫体験 国頭 「重かったけど頑張れた」 収穫体験をする児童ら=9月22日、国頭村奥ミカン農家の比嘉久耕さんの畑
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 【国頭】国頭村立奥小学校(仲村章浩校長)は小規模校の特性を生かして、児童らが地域行事へ積極的に参加するなど地元でしか味わうことのできない体験学習などに取り組んでいる。長年、奥区の特産品である「日本一早い新茶の茶摘み体験」にも参加している。9月22日には、地元のミカン農家・比嘉久耕さん(75)の申し出を受けミカン狩りと収穫体験を実施した。
 比嘉さんは「カーブチー」のミカン価格の低下など収穫・出荷が厳しい状況下にあることから、今回のカーブチー狩りを思いついた。カーブチーの今年の村全体収穫量約25トンのうち約20トンが奥区からの出荷という。
 当日は児童6人と教諭ら7人が参加。植え付けから約15年が経過したミカンの木に、たわわに実ったミカンを見た児童らから「おいしそう」と笑みがこぼれた。比嘉さんは剪定(せんてい)ばさみの扱い方と果実の新鮮さを保つための切り方などを説明した。
 児童らは果樹園に広がるミカンの木々から思い思いに収穫した。比嘉さんは「このような経験を生かして、いろいろと頑張ってもらいたい。ミカン農家としては厳しい状況であるが、しっかり頑張って子どもたちに引き継ぐ考えだ」と話した。
 児童からは「始めは作業がうまくできなかったけど、徐々に慣れて楽しくできた」「今日はみんなで収穫したけど、久耕さんは一人で大変と感じた」「カーブチーを入れる袋が重かったけど頑張れた」など感想を語った。
 砂川泰史教頭は「自分たちの住んでいる所をより好きになってくれると思う。このような体験して学んでほしい」と思いを込めた。 (新城高仁通信員)
収穫体験をする児童ら=9月22日、国頭村奥ミカン農家の比嘉久耕さんの畑