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登校児童に朝ご飯提供 南城市知念 下校時「おやつサービス」も


登校児童に朝ご飯提供 南城市知念 下校時「おやつサービス」も 前川守晃総料理長(左)からおにぎりとコーンスープをもらう子どもたち=9月27日、南城市知念図書館
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 【南城】将来の地域社会を支える子どもたちが夢と希望を持てる環境をつくるため、登校する児童に朝ごはんを提供する活動が南城市の知念図書館入り口で始まった。市内の各通りに花を植えて美化活動を推進する「あかゆらぬ花会」の比嘉幸雄会長が中心となって、9月27日には南城市の古謝景春市長、具志堅健栄教育長らが参加して「子ども朝ごはんサービス会」を開催した。
 屋我嗣俊市観光協会事務局長らが見守る中、比嘉会長が「朝食を取らないで登校する子どもたちが確認されている。調理して提供して、朝の貴重な時間を集中できる環境を整えたい」とあいさつした。ノボテル沖縄那覇総料理長の前川守晃さんらが支援者を代表してあいさつした後、登校する子どもたちに呼びかけて朝ごはんのサービスが行われた。前川総料理長らが作ったおにぎりとコーンスープをもらった子どもたちは「おいしい」と喜んでいた。
 椅子に座って食事する子どもたちを、支援に駆け付けた地元の兼本とも子民生委員児童委員や、農産物で応援しようと嶺井良一指導委員らが見守っていた。
 子ども朝ごはんサービス会実施前の9月15日には、学校帰りの子どもたちに「おやつサービス」を行った。図書館玄関右側では琉球大学大学院の城間大輝さん(24)が、自宅で飼育するイモリを使って「貴重なイモリの飼育展示」を開催した。動き回るイモリの話を聞いて、子どもたちは興味深そうに観察していた。
 「ごはんサービス」で会場の知念図書館に訪れた子どもたちは15日が45人、27日が23人だった。比嘉会長は「地域の人たちが子どもの貧困解消に向けて助け合う活動を、今後も続けてサポートしていく」と意欲を示した。 (知花幸栄通信員)
城間大輝さんの「貴重なイモリの飼育展示」を観察して学習する子どもたち=9月15日、南城市知念図書館
前川守晃総料理長(左)からおにぎりとコーンスープをもらう子どもたち=9月27日、南城市知念図書館