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自然に親しみ 守り手に/浦添の児童ら/琉大生3人が企画/生き物など観察


自然に親しみ 守り手に/浦添の児童ら/琉大生3人が企画/生き物など観察 ネイチャーみらい館でマングローブの特性などを学んだ、子どもたちと講師の琉大生ら=金武町(提供)
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 【浦添】浦添市立森の子児童センター内に設置している地域の子育て見守りコミュニティー「みんなの森の子あしびなぁ」と、琉球大学理学部で生物系を学ぶ3人が、合同で「うりずんスクール」をこのほど開いた。同センターを利用する子どもたちが参加し、自然体験を通して生き物や植物などの生態、特徴などを学んだ。発表会も実施し、9月14日から森の子児童センター1階で学習成果をまとめた模造紙を展示している。
 「うりずんスクール」は琉大生の西嶋櫻さん、鈴木陽樹さん、古川瑠希さんの3人が環境教育や人材育成などを目的に企画した。沖縄の子どもたちが身近な自然に親しむきっかけをつくり、自然の守り手になってほしいとの思いで、専門知識を生かした3人が講師を務めた。
 一行はフィールドワークで那覇市の末吉公園、金武町のネイチャーみらい館、糸満市の大度浜海岸の3カ所を訪れた。それぞれの場所に生息する植物や生き物などを観察し、特性などを学んだ。海のごみ問題にも触れ、マイクロプラスチックが海の生き物に与える影響などを学習し、ごみを持ち帰ることの重要性を確認した。
 振り返りの時間に子どもたちは、各自のメモや写真を図鑑や事典で再確認して学びを深めた。学習成果を模造紙にまとめ、地域住民や保護者、琉大生などを招いて発表した。
 西嶋さんは「子どもたちは知識を基に関心を育んでいけたのではないかと思う」と話した。鈴木さんは「自分たちが住む沖縄に愛着を持ち、誇れるくらいの知識を身に付けることが大事だ」と強調した。古川さんは「子どもたちの吸収がすごい。自然や環境を守っていけるような人になれば沖縄の発展につながると思う」と語った。
 「みんなの森の子あしびなぁ」は、日本財団の子ども第三の居場所事業の助成を受けた。琉大生は琉大の地域共創型学生プロジェクト(ちゅらプロ)の採択を受け、活動の一環として実施した。 (中川廣江通信員)

講師の琉大生からクモヒトデについて説明を受ける子どもたち=糸満市の大度浜海岸(提供)

ネイチャーみらい館でマングローブの特性などを学んだ、子どもたちと講師の琉大生ら=金武町(提供)