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沖縄戦を学び語り継ぐ/町民平和の日/南風原中生が学習発表


沖縄戦を学び語り継ぐ/町民平和の日/南風原中生が学習発表 「南風原町民平和の日」に、学習発表会で発表する南風原中の生徒たち=12日、南風原町役場
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 【南風原】南風原町の「町民平和の日」(10月12日)に合わせて、「未来の平和のために沖縄戦や戦後史を語り継ごう」をテーマに学習発表会が12日、同町役場で開かれた。平和学習を実施した南風原中学校の代表3グループ計9人が、戦争体験者らから聞き取った体験談や現在の思いなどを発表した。生徒たちは「戦争体験を語り継いでいくために、もっと学んでいきたい」などと述べた。
 南風原中は6月23日の慰霊の日に向けた平和学習で地域の戦争体験者らの話を聞いた。発表したグループの一つ、3年生の城間璃子さん、仲里芽依さん、屋比久由菜さんの3人は、沖縄戦当時小学3年生で宮崎県に疎開した男性(87)から話を聞いた。
 沖縄に残った男性の父と祖父母は亡くなり、男性は、戦後は生活のために那覇に歩いて物を売りに行った。今の沖縄について聞いたところ「周辺国の緊張により戦前のムードに似ており怖いと話していた」と報告。生徒たちは「沖縄戦について学び、78年前の悲劇を繰り返さないようにしたい」「学生である私たちが沖縄と世界の現状を知り、学生として発言していきたい」と力強く語った。(岩崎みどり)

「南風原町民平和の日」に、学習発表会で発表する南風原中の生徒たち=12日、南風原町役場