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コンサートで読み聞かせ 本部 琉響演奏でしまくとぅば親しむ


コンサートで読み聞かせ 本部 琉響演奏でしまくとぅば親しむ しまくとぅばを使って作品を朗読するFMもとぶフリーアナウンサーの中村優樹さん=12日、本部町のもとぶ文化交流センター
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 【本部】琉球交響楽団は12日、本部町のもとぶ文化交流センターで、沖縄版「桃太郎」と「シンデレラ」の読み聞かせコンサートを開いた。子ども連れやお年寄りなど約130人が来場し、しまくとぅばを多用した作品の朗読と、オーケストラの演奏を楽しんだ。
 沖縄版「桃太郎」は犬、サル、キジの代わりにシーサー、ヤンバルクイナ、ハブが登場し、桃太郎はお供に黒糖を与える。沖縄版「シンデレラ」はゴーヤーの馬車で首里城の舞踏会に参加するなど、いずれも沖縄風のアレンジが加えられている。FMもとぶフリーアナウンサーの中村優樹さんが作品を朗読し、絵とオーケストラの曲が朗読を盛り上げた。
 しまくとぅばに幼少期から慣れ親しんでもらい、音楽を通じて楽しく次世代に継承しようと、県の2023年度しまくとぅば普及促進事業を活用した。楽団事務局長の高江洲貴美恵さんは「子どもたちに一つでもしまくとぅばを覚えてもらい、家族のコミュニケーションを増やしてほしい」と願った。
 朗読の合間には、オーケストラによる「童神」の演奏や古くから本部町で親しまれ愛唱されている「本部ナークニー」などが披露された。知念千ちゃん(5)=大宜味村=は「ヤンバルクイナが登場するところが、普段のシンデレラと違って面白かった」と笑った。 (武井悠)
しまくとぅばを使って作品を朗読するFMもとぶフリーアナウンサーの中村優樹さん=12日、本部町のもとぶ文化交流センター