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カジマヤー祝い盛大に 渡嘉敷・仲原好勝さん 村主催、夫婦でパレード


カジマヤー祝い盛大に 渡嘉敷・仲原好勝さん 村主催、夫婦でパレード パレード車から元気に手を振って応える仲原好勝さん(左)と妻の澄子さんら=渡嘉敷集落内
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【渡嘉敷】渡嘉敷村で10月20日、97歳の生年祝「カジマヤー」を迎えた村内最高齢の仲原好勝さん(96)のカジマヤー祝い行事が、村主催で開かれた。仲原さんはきらびやかな赤い衣装を身に着け、阿波連区の自宅から村が用意したワンボックスカーに乗り、妻の澄子さん(91)らと阿波連、渡嘉敷の集落をパレードした。
 沿道には多くの住民が繰り出して、風車を手に仲原さんを祝福した。仲原さんは車内から笑顔で手を振って応えた。その後、村役場でセレモニーに出席した。新里武広村長から祝い金、村社会福祉協議会の新垣一典会長から記念品が贈られた。
 仲原さんは「弟の学費を仕送りするため28歳の時に石垣島から単身で渡嘉敷に移り仕事をした。サバニ漁師で生計を立て、家族を育てることができた。健康で長生きできたのも妻や島の皆さんのおかげです」と元気な言葉で感謝の気持ちを伝えた。
 仲原さんの父は宮古島出身で母は神戸育ち。5男4女の長男として1927年に神戸で生まれた。小学校2年生に父の故郷の宮古島へ。小4で石垣島へ行って10歳から働き、新聞を読んで勉強したという。32歳で澄子さんと一緒に渡嘉敷村に本格的に移住した。
 子ども5人は島外で暮らし、孫6人、ひ孫6人に恵まれた。仲原さんは妻と2人暮らし。数年前に漁師を引退し、現在は野菜作りや買い物、洗濯などを日課とし、高齢者支援センターに通うのが楽しみという。「趣味は新聞を読む、読書。元気の秘訣(ひけつ)は悩まない、悪いことは考えない」と声を弾ませた。 (米田英明通信員)
子や孫らと記念写真に納まる仲原好勝さん(前列左から2人目)と澄子さん夫婦=20日、渡嘉敷村役場
パレード車から元気に手を振って応える仲原好勝さん(左)と妻の澄子さんら=渡嘉敷集落内