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やんばる文化 若者が発信 旧喜如嘉小でフェス 舞踊や獅子舞、芭蕉布体験


やんばる文化 若者が発信 旧喜如嘉小でフェス 舞踊や獅子舞、芭蕉布体験 三線を演奏する「くにがみ子ども芸能団」=9日、旧喜如嘉小学校体育館
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報朝刊

 【大宜味】「HONEN Fes!!! -Yambaru-」(豊年フェスやんばる、主催・同実行委員会、後援・国頭村、大宜味村、東村・3村観光協会)が9日、大宜味村の旧喜如嘉小学校体育館で開催された。豊年祭を中心に地域で受け継がれてきた自然や文化を発信し、若い世代がこれからの地域を担う仲間を増やすきっかけにすることを目的に、20~30代の若者が企画したイベントで、村内外から多くの人が訪れ伝統舞踊を楽しんだ。
 豊年祭が「字費」と「寄付」で成り立っていることや各舞踊の説明を、移住者や若者にわかりやすく表示し、来場者らは関心を深めていた。
 舞台は国頭村の「くんじゃん草編みの会」が草木で装飾した幕に、書家「南仙」の書道パフォーマンスでオープニング。県立芸術大生の「かぎやで風」、くにがみ子ども芸能団の「四季口説」と三線演奏、大宜味村饒波区の「恩納節」、東村有銘区の「下り口説」など、3村の豊年祭の伝統的な舞踊や獅子舞が披露された。
 フードコーナーにも特色ある出店が並んだ。ライブペイントや芭蕉布羽織体験もあり、子ども連れの若い世代が楽しむ姿があった。
 実行委員長の金城定杜(ていと)さん(24)は「若者の視線で豊年祭を中心とするやんばる集落の良さを発信し、担い手になる仲間が増えていけばと思い、みんなで試行錯誤し企画した。今後、このフェスがやんばるのお祭りの一つになり、地域を盛り上げるイベントになっていけばと思う」と話した。
 スタッフには4人の辺士名高校生も参加。前川実八(みや)さん(16)は「豊年フェスに関心があり、スタッフに申し込んだ。豊年祭にますます興味が湧いた」と笑顔を見せた。
 (安里郁江通信員)