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「ブルーカーボン」普及啓発を/那覇/濃度測定船に体験乗船


「ブルーカーボン」普及啓発を/那覇/濃度測定船に体験乗船 事前に自身のスマホにダウンロードしたCO2濃度測定計を見ながら海中のソフトコーラルを見学する参加者ら
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 【那覇】海草や海藻などの海洋生態系に取り込まれた炭素「ブルーカーボン」の濃度測定システムを搭載した水中観光船「シーシャトーⅡ」に乗船できる「ブルーカーボンエキスポ体験」(マリン観光開発主催)が9月19、20日の両日、泊港北岸出航で行われ、約300人が参加した。二酸化炭素(CO2)の吸収源として注目されるブルーカーボンの普及啓発が目的。
 乗船者は、泊港から15分の位置に生息している「ソフトコーラル」と呼ばれる柔らかいサンゴ群を観察。港とサンゴ群近くのCO2濃度の違いをデータで確認した。
 港湾空港技術研究所の棚谷灯子主任研究官は「多くの船に濃度測定システムが搭載されデータが集まれば、ソフトコーラルのサンゴもブルーカーボンに指定されるのではないか」と述べた。千葉県から参加した中野俊一さん(50)は「ブルーカーボンという言葉すら知らなかった。またCO2の数値の違いにびっくりして、感動した」と話した。 (喜納高宏通信員)